ぼくが小学校5年生の頃、母親が自宅で公文教室を始めた。
自然な流れとして、ぼくも公文で勉強するようになる。今はいろいろな科目があるようだが、その頃は算数(数学)しかなかったので、ひたすら算数をやることになった。
誰に言われるのでもなく、当時自分自身に一日のノルマを課していた。
公文をやったことがある人ならわかると思うが、100点になるまでひたすら同じ問題をやるはめになる。ようやく20枚進んだと思ったら、10枚戻って再び同じ問題を解くという具合だ。
何度も同じ問題を間違い、二度だけでなく三度、四度とその問題を解いたこともあった。
これには少々うんざりしていたのだが、なぜか従順に母親(先生)の言うことに従って、日々自分に課したノルマをこなしていた。
毎日、写経をやっているような感覚だった(笑)。
しかし、このお陰で学んだことがある。それはパターン認識である。
数学の法則性や規則性を徹底的に頭に叩き込まれたのだ。思い返せば、今のぼくの思考法が形成されたのがこの時期だった。
もちろんこの思考法は数学だけに留まらない。物理や化学など、その後学ぶ科目でも同様に役にたった。
さらにカイロプラクターとしての思考法にも大いに影響を与えている。もちろん、よい影響だ。
従って、今のカイロプラクターとしての自分があるのも、元をたどれば小学生の時にやっていた公文だったと言える。
当時、途中で投げ出すことなく修行のように公文をこなしていた自分を褒めてやりたいし、このような縁を与えてくれた母親には感謝しかない。