夏が近づいてくると多くなる症状が肩の痛み。
暖かくなり、運動を再開する人が増えるからだろうか。
今年は特にコロナの影響で鬱屈していた期間が長かったせいなのか、そういう人が多いような気がしている。
本日も肩に痛みを訴える患者さんが来られた。
まずは問診、そして触診。
問診でおおよその原因構造は判明するので、触診はあくまでもその確認作業となる。
本日の方は、肩の前側に痛みを訴えていた。
触診により以下の部位に圧痛が認められた。
- 上腕二頭筋長頭腱
- 三角筋
- 棘下筋(肩後部関節包も含む)
これら全ての構造がこの方の主訴に影響しているが、直接的な痛みの原因構造は上腕二頭筋長頭腱であった。
肩の前側に痛みを訴えるケースでもっとも多い原因構造である。
三角筋の痛みはちょうど大結節の外側から肩関節の間隙に向かう線維に特に強い圧痛が認められた。
これは、上腕二頭筋長頭腱とセットで線維化が起こっていることが多い。
また、同時に上腕骨頭の前方への変位もあったが、これも併発している症状。
上腕骨頭の前方変位と肩後部関節包の拘縮もセットで起こる。
以上の対応後、痛み(動作痛)はゼロに。
予後経過次第でご連絡をいただくことにして終了となった。