朝の筋トレ中に一本の電話。
時間を見ると午前6時半。
東京から観光で名古屋に来られていたようで、名駅そばのホテルに滞在しており、いますぐに診て欲しいとのこと。
昨晩ぎっくり腰になり、今朝症状がさらに悪化して歩くのもままならない状況のようでした。
幸い最初の予約が朝8時でしたので、7時に来ていただくことにしました。
筋トレは早々に切り上げ、準備を開始。今朝は腰に若干違和感があったので、ちょうど良かったです。
その後、時間通りの7時に連れの方に抱えられながら、入って来られました。身体は傾いており、自力歩行は困難な様子。
昨晩、側溝でつまずいて転倒した後、徐々に痛みが増悪していったようです。そして、今朝が痛みマックスの状態。
ぎっくり腰の方は多く来院されますが、これだけ重症なケースは久しぶりです。どうやって診て行こうかと考えると武者震いします。
問診と触診で原因と思われる構造を特定。
1.L4/5、L5/S1椎間関節
2.胸腰椎移行部の椎間関節
右腰の痛みは上記の椎間関節からの関連痛であると思われました。また胸腰椎移行部から出ている神経も右腰の痛みに影響しているようでした。
ここまで痛みが強い場合、うつ伏せで寝ると痛みが増悪してしまうことが多いので、腹臥位での治療はやらないことに決めました。
まずは座位で、次に側臥位で治療することに決定。
座位と側臥位ではアプローチ法、またアプローチできる構造が異なります。
座位での治療を一通り終えて一度歩いてもらいました。すると、痛みはあるもののゆっくりとであれば、支えなしに歩けるようになっていました。
症状が劇的に変化したのは、側臥位の治療後でした。ほぼ無痛での歩行が可能になっていました。
その後は座位、そして側臥位での治療を幾度となく(症状の改善が認められなくなるまで)反復しました。
念のためテーピングをして終了。
今朝入って来られた時には、苦虫を嚙み潰したような表情でしたが、出る時には笑みがこぼれていました。この後、岐阜でラグビーの試合を観戦する予定だそうです。
カイロプラクター冥利に尽きる瞬間でした。