死への不安

「漠然とした不安を抱えている」

そんなことを訴える人に最近2人会った。

漠然としているので差し迫ったものではない。

しかし常に不安と焦燥感に駆られている状態であり、心は休まらないだろう。

また、休まらない心の穴埋めのために何か代償行動を起こす。

それは、食べることであったり、運動であったり、買い物であったり・・・

 

その内の1人から「不安はないですか?」と逆に質問された。

生きている以上、程度の差こそあれ誰しも何らかの不安を抱えているのではないだろうか。

ぼくの答えは「不安はゼロではない」。

ただ、不安はあってもそれにとらわれたり、振り回されたりすることは余りない(完全ではないが)。

 

四苦八苦の四苦は生老病死のこと。

これらは全ての人が経験することであって、いつか自分にも100%訪れること。

 

死が恐くないという人は余りいないのではないだろうか。

だから、死の恐怖や不安は心のどこかで感じているはず。

それが意識化されていないだけである。

でも、死の意識化は死ぬ前にしっかりやっておく必要がある。

死ぬ直前になって慌てることがないように、である。

 

「死を意識して生きる」と書くと、何だか暗い感じになるが、決してそうではない。

死を意識することで、生がより明るくなり、主体性が出てくる。

残された時間を充実させるためには、とても大切なことだと思っている。

 

 

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