第9話 ロサンゼルスでの試練とゴールドジムでの覚醒

※本記事は、徒手療法大学 公式サイトに掲載された学長コラムを、スポーツ医学&カイロプラクティック研究所のブログ用に再構成したものです。
元記事:【学長コラム】私の原点(9)〜ゴールドジムデビューと深夜のルームメイト逃亡事件〜

前回のコラムでは、ロサンゼルス到着早々のトラブルから、なんとか学生寮(ドミトリー)に辿り着いたお話をしました。今回は、その寮の目と鼻の先にあった「筋肉の聖地」での体験と、アメリカ生活の洗礼を受けたルームメイトとの一件を振り返ります。

月額20ドルの衝撃!

寮のすぐそばで見つけたのは、当時ボディビルダーの聖地としてその名を轟かせていた「ゴールドジム」。迷わず入会手続きを行いましたが、まず驚いたのがその会費です。

  • ■ 年会費:240ドル(月額換算でわずか20ドル!)

当時の日本とは比べものにならない低価格で、中に入れば雑誌のグラビアでしか見たことのない最新鋭のマシンがずらりと並んでいます。さらに驚いたのは、「土足のままトレーニングOK」という文化。日本では考えられない合理性と自由さに、私のボルテージは最高潮に達しました。

「ここにあるマシンを、すべて使い倒したい!」

その衝動に突き動かされ、3時間かけて全マシンを制覇。ターゲットとする筋肉にダイレクトに響く設計の妙に感動しながらも、翌日は人生最大級の全身筋肉痛に襲われることになりました。この時の「効かせる」感覚は、後の私の解剖学的アプローチの原点とも言えます。

10kgの「バケツプロテイン」とサプリメント文化

ジムの隣にはサプリメント専門店が併設されており、ここでもアメリカのスケールに圧倒されました。棚に鎮座していたのは、なんと10kg入りのバケツ型プロテイン。しかも価格はたったの20ドルです。

今でこそ日本でもサプリメントは一般的ですが、1998年当時はまさに未知の世界。マニアックな成分のボトルを眺めているだけで、スポーツ医学を志す者として一日中飽きない空間でした。もちろん、そのバケツプロテインは即買いしました。


深夜1時の激怒。非常識なルームメイトとの決別

トレーニングと英語学習のルーティンができつつあったある night、事件は起きました。

深夜1時を過ぎた頃、爆睡していた私を襲ったのは、部屋の中に響き渡る大声での談笑。見ると、物静かだと思っていたルームメイトが友人を連れ込み、宴会を始めていたのです。

「郷に入っては郷に従え」とは言いますが、こればかりは容認できません。私は猛烈な勢いで立ち上がり、持てる限りの英語(と気迫)で叫びました。

「うるさい!お前ら全員、今すぐ出ていけ!!」

私の凄まじい剣幕に、彼らは一言も発せず退散。数日後、そのルームメイトは私物を一切合切持って、夜逃げするように去っていきました。結果として、私はドミトリーを退去するまで、広い2人部屋を独占するという贅沢な環境を手に入れたのです。

平穏な日常に響いた、予期せぬノックの音

それからは、朝晩のゴールドジム通いと日中の猛勉強という、理想的な留学生活が続きました。

しかし、そんな平穏な日々はある日突然破られます。一人で机に向かって勉強していた時、部屋のドアを叩く激しい音が響きました。

「ついに新しいルームメイトが来たか……」

覚悟を決めてドアを開けた私の前に立っていたのは、全く予想だにしない「あの人物」だったのです。

(次回へ続く)

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