昨日、こんな問い合わせがありました。
「そちらでは、麻酔を打ってくれるのですか?」
ぼくはカイロプラクターであるので、麻酔を打つことも、投薬治療をすることもありません。
明らかに勘違いの問い合わせなのですが、よくよく聞いてみると、整形外科に行ってMRIなどいろいろな検査を受けたところ全てネガティブの判定。ちなみに、この方の主訴は鼡径部の感覚異常です。
そして、「このような場合、ブロック注射で治療します」と言われたとか・・・。
つまり、この方は麻酔(ブロック注射)を打ってくれるところを探している様子でした(どうして、診断されたところで麻酔を打ってもらわないのかは不明)。
そこで、「原因がわからないのに、どうしてそのような治療を受けるのですか?」と、ある意味核心を突く質問をしたところ、「・・・・・・」言葉に詰まっているようでした。
ちなみに、このような医学的検査で原因不明のケースは、特にカイロプラクティック療法が絶大な効果を発揮します。
対応の仕方は人それぞれですので、この方が麻酔を打つとか打たないとかは、どうでもいいです。
この勘違いの問い合わせでぼくが思ったのは、「自分がやっていることは、必ずしも根本治療ではないが、少なくともブロック注射よりは根本に近いことをやってるんだなあ」ということでした(まあ、自画自賛なんですが(笑))。
ところで、鼡径部痛の鑑別診断には、以下のようなものが考えられます。
- 腸骨下腹神経
- 腸骨鼡径神経
- 閉鎖神経
- 大腿神経
- 陰部大腿神経
- 股関節(関節包)
- 大腰筋腱(停止部)
神経であれば、絞扼個所を触診によって特定し、そこを開放していきます。
また股関節や筋肉からの関連痛も考えられます。これらも触診によって異常個所を探っていきます。
これら全ての異常はMRIでは写りません(笑)。
指先の感覚(触診)が、これらの異常を探知できる唯一の武器です。
【お知らせ】
2016年3月27日(日)関節運動学的セミナー@大阪 (肘関節)
2016年5月11日(水)から5月19日(木)まで休診させていただきます。