おはようございます!
少し前ですが、同業者の方に誘われて食事に行ったことがあります。
その方の治療院では最近雇った人がいるそうなのですが、その方曰く「彼には感謝の気持ちがない」と嘆いておられました。
特に患者さんが来院してくれることに対して感謝の気持ちが薄く、それを教えるのに苦労していると仰ってました。
これ難しい問題です。
なぜなら、『感謝の念』というものは、強制や意図することで現れてくるものではなく、自然に湧き上がってくるものだからです。
ですから「感謝をしなければいけませんよ」などとたしなめる人がいますが、そんなことを言われても当の本人は「???」だと思います。
先にも書いたように、感謝の念は自然に湧き上がってくるものです。
つまり何かの結果として起こる現象です。
この『何か』について、少し考えてみました。
やはり大切なのは、心が平常であること(もしくは平常に近い状態で維持できること)だと思います。
つまり平常心なのですが、このとき脳みそは『余計なことを思考していない』回転数が落ちている状態です。ちょうど、パソコンのハードドライブの空き容量が増えているような感じかな。
そうすると、不思議なことに『苦』が減ります。それは、相対的に『楽』が増えることにつながります。
これはぼく自身の感覚的なお話ですが、ほんの少しの苦が減るだけで、想像以上に楽が増加します。
このような心の状態になると、これまた不思議なことなのですが、すべてのことに対して『感謝の念』が湧き上がってきます。
自転車に乗っているときは、自転車の便利さに感謝し、路面コンディションに感謝。
本を読んでいるときは、著者の方、この本を作るために尽力してくれた方々に感謝。
コーヒーを飲んでいるとき、患者さんと接しているとき、セミナーで受講生の皆さんの顔を見たとき・・・・・
全てに感謝の気持ちが湧いてきます。
つまり、感謝の気持ちというものは、直接的に育てるというよりは、心の状態を整えていくことで自然と現れてくるものではないかなあ。
だから、先にお話した「感謝の気持ちがない」と嘆いておられた先生がどんなに彼に「感謝の気持ちを持て!」と注意したとしても徒労に終わる可能性大です(笑)。
10月22日(日)はお休みです。
10月26日(木)は午前中のみの診療となります。