カルシウムパラドックスというのは、カルシウムを十分に摂取していても、カルシウム不足の様態が現れていることを言います。
その原因の一つがマグネシウムとの摂取バランスです。カルシウムの吸収には、様々な物質が必要とされますが、マグネシウムもその一つです。
カルシウムとマグネシウムの理想的なバランスは2:1と言われています。つまり、カルシウム1,000㎎に対し、マグネシウム500㎎ということです(米国FDA推奨量)。
しかし、現実的にはマグネシウムを普段の食事から一日500㎎摂取することは、かなり困難です。統計によると80%以上の人がマグネシウムの一日摂取量が満たされていません。それに対し、カルシウムは比較的摂取量が満たされていると言われています。
カルシウムの摂取量に対して、マグネシウムの摂取量が少ないことで、余ったカルシウムが体内に残ります。その多くは、汗や尿として排出されてしまいますが、そうでないものもあります。これが、トラブルメーカーとなります。
つまり、余ったカルシウムは、我々の身体の中のいろいろな領域に沈着していきます。血管壁に沈着すれば動脈硬化を引き起こし(高血圧、脳梗塞、心筋梗塞につながる)、腱や靭帯、関節包に沈着すれば石灰化(五十肩の原因)になります。また、骨粗しょう症や結石の原因にもなります。
これが、カルシウムを十分摂取していても骨粗しょう症となってしまうメカニズムです。従って、マグネシウムをサプリメントとして補うことが大切です。
マグネシウムのサプリメントには余りにも多くの種類があり、選ぶのが難しいかもしれません。ここでは、二つほどアドバイスを差し上げます。
- クエン酸マグネシウム
- 1錠200㎎
まず、マグネシウムサプリメントの中でクエン酸マグネシウムが、吸収率が高いと言われています。マグネシウムサプリメントを選ぶときはクエン酸マグネシウムにしてみてください(多少、便が緩くなります)。
また、一日に数回に分けて摂取したいので、1錠の大きさも考慮する必要があります。マグネシウムサプリメントの中には1錠500㎎というのもありますが、そういうのは避けましょう。200㎎以下のものを一日数回に分けて摂取することをお勧めします。
ちなみに、ぼくが使用しているのは、こちらです。
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