椎間板ヘルニア (Disc herniation)
発症メカニズム
椎間板は背骨の間に入っている緩衝材です。圧迫力の衝撃吸収を行っています。ヘルニアというのは”突出”を意味します。つまり、椎間板ヘルニアは”椎間板の突出”と言う意味になります。椎間板の突出が腰部で起こった場合、腰椎(椎間板)ヘルニアと呼ばれます。
背骨の間からは神経(脊髄神経)が伸びています。椎間板ヘルニアが発生すると、この神経を圧迫・刺激する可能性があります。腰部にある脊髄神経は抹消部において束になり、それが坐骨神経になります。
つまり、腰部(腰椎)において椎間板ヘルニアが起こり、さらに脊髄神経を圧迫・刺激することで、坐骨神経痛が発生します。ただし、椎間板ヘルニア=坐骨神経痛ではありません。椎間板ヘルニアがあっても脊髄神経を刺激されない限り坐骨神経痛の症状は現れません。
原因
椎間板ヘルニアの原因は様々です。最近では遺伝子の関与もあるという研究報告があります。何らかの機械的刺激 (重いものを持ったり、身体をひねったりなど)が引き金になることもあります。このようなケースでは潜在的な問題が影響を及ぼしていると考えられます。
例えば、腰椎にサブラクセーション(骨のずれ)がある場合、この状態では椎間板には不均一な負荷がかかっています。つまり、椎間板の一部に大きな負荷(圧迫力)がかかっているということです。もし、このようなコンディションのまま腰部に負担のかかるような運動を行うと、当然のように傷害リスクは高くなります。
椎間板ヘルニアを予防するためには、普段からこのような潜在的問題を除去し、背骨のコンディションを良好に保つ必要があります。
治療
このようにサブラクセーションが原因の一部であったとしたら、このサブラクセーションを除去することが椎間板へかかっている負荷を除去することにつながります。サブラクセーションの除去には、カイロプラクターによるアジャスメント(背骨の調整法)がもっとも適しています。