大人と子供の時間の感覚

数日前にかわいらし患者さんが来られた。

8歳の女の子である。

特に痛みがあるというわけではないのだが、お母さんが側弯症を心配して連れてこられた。

側弯症というのは、背骨がS字に曲がってしまう症状のこと。

遺伝的な要因もあるが、普段の姿勢による後天的な要因もある。

発症時期は6歳から8歳で、女子に多いのが特徴だ。

この女の子は、学校の検診で側弯症を指摘されたとのことだった。

側弯症で重要なことが、進行性であるかどうかという点。

しかし、進行性の側弯症は稀であり、たいていの場合、背骨の形状に異常(構造的疾患)がある場合などに限られる。

従って、ほとんどの側弯症は進行性ではなく、手術よりも保存療法で経過観察することになる。

この女の子のケースも、おそらく進行性ではない。

従って、背骨のマニピュレーションと自宅での簡単なエクササイズが治療の柱となる。

 

ところで、この女の子が水泳をやっているとのことだったので、「何歳から水泳をやってるの?」と聞いてみた。

女の子は返答に困っていたので、付き添いのお母さんが「5歳の頃からだから3年前からです」と答えてくれた。

すると、女の子は「そんなに昔からだっけ?」と反応。

 

この受け答えで思い出したのが、大人と子供の時間の感覚のこと。

年を取るにつれて、時間の進み方が早くなるというのは、多くの人が実感していることと思う。

大人にとっての3年前は「ついこの間のこと」。

しかし、子供にとっては「ずいぶん昔のこと」なのである。

 

この感覚の違いを説明しているのが、「ジャネーの法則」である。

詳細は割愛するが、生きてきた年数(年齢)が大きいほど、一年の相対的な長さが小さくなることに起因するそうだ。

 

時間
最新情報をチェックしよう!