テニスで肘を傷める(テニス肘)方はよくいらっしゃいますが、先ほど来られた方は手首の痛みが主訴でした。フォアハンドで鋭い痛みが現れます。
お聞きすると3日前から痛み始めたとのことでした。患部を触診してみると、橈側側副靭帯に最も強い圧痛があり、その次が方形回内筋でした。どうやら、これら二つの構造が痛みの主要因のようです。
次に手首の屈曲・伸展を行ってもらったところ、両方の動作で痛みが悪化。伸展時の痛みは先ほどの構造(橈側側副靭帯と方形回内筋)の痛みのようでしたが、屈曲時は手首の奥の方が痛むようでした。どうやら、手関節の問題もありそうです。
さらに、肘関節周辺を触診してみると、問題が起こりそうな部位の全てに強い圧痛があります。そして、肘関節(特に橈骨頭)の運動障害もあるようでした(自覚症状としては現れていないが)。
軟部組織の痛みはすぐに取ることができましたが、最後まで残ったのが関節からの痛み(手首屈曲時の痛み)。
肘関節における橈骨頭の変位から、手首における橈骨頭の変位を推測して、施術したところ痛みは半減。さらに舟状骨と月状骨をいじって痛みはさらに半減。これが今日の限界と判断し後はテーピングをしておきました(患者さんの希望により)。
一応、オフィスにてラケットを振ってもらい無痛でしたが、練習中に痛みが再発する可能性はありますね(なんとこの患者さん、治療後すぐに練習へ)。
朝から良い勉強をさせていただきました。
2016年4月24日(日)関節運動学的セミナー@大阪 (手関節)
2016年5月11日(水)から5月19日(木)まで休診させていただきます。