今日来られた初診の方の主訴は、肩と股関節の痛みでした。
最初に肩の痛みについて。
上肢の挙上で痛みが現れます。
情報がこれだけだと以下のような鑑別診断が考えられます。
- 関節包
- 棘上筋
- 肩鎖関節
- 第1肋骨
- 上腕二頭筋腱
痛みは肩の後部。
もう少し正確に書けば、首の付け根から上部僧帽筋にかけてです。
こうなると、上記の中では第1肋骨しか該当しません。
触診すると第1肋骨にかなり鋭い痛みが現れました。
次に股関節の痛み。
こちらはすでに2年ほど経過しているとのこと。
なかなか、タフなケースかもしれません。
痛みは股関節の外側、ちょうど大転子のところにあるようでした。
嫌な予感。
なぜかと言うと、ここには転子包という水風船のようなものがあり、摩擦軽減の役割をしています。
もしこれが痛みの原因構造なら少し厄介です。
この時点での鑑別診断は以下の通り。
- 股関節の関節包
- 腸脛靭帯
- 外側広筋
- 転子包
結果はおそらく外側広筋。
おそらくといのは、まだ確信がないので。
また、発症してから2年が経過しており、ここで痛みがゼロになったとしても、トレーニングで痛みが再発する可能性もある。
予後経過観察ということにして終了しました。