感覚はいま生じたのか、それとも以前からあったのか・・・

 

「意識すると痛みが気になってきます」

昨日、ある患者さんがこんなことを仰っていました。

普段は気にならないのに、そこに意識を向けると痛くなってくる(または、「痛いような気がする」)ということですが、似たようなことを経験したことがある人は多いのではないでしょうか。

それにしても、この意識したら痛くなるというのはどういうメカニズムなのでしょうか?

例えば、手のひらに意識を向けて、そこに感覚があるか確認してみます。すると、ほとんどの人は、手のひらに軽いチリチリ、ジンジンした感じがあるのに気づくと思います。

それでは、このチリチリした感じは、手のひらに意識を向けたから現れたのか、それともそれ以前からあったのか・・・どちらでしょうか?

おそらく、以前からそこにあったのだと思います(推測ですが)。つまり、「手のひらには軽くチリチリした感じが常にあるが、その感覚が余りにも弱いため意識を向けない限り気づかない(もしくは気にならない)」ということだと思います。

しかし、手根管症候群などの疾患により、ひとたびその感じが強くなると、意識しなくてもチリチリ感として認識され始めます。すると、気になるわけですね。

ただ、そのような状態でも、何か別の作業をしている時など、気がそれている場合、全く気にならなくなります。ですが、気にならなくなっても、症状がおさまったというわけではなく、チリチリ感はずっとそこにあります。

この現象はなかなか興味深いです。脳みそがその情報をキャッチするかどうか、そしてキャッチした後、その情報をどのように判断するかによって、感覚が変化する(反応が変わる)のです。

つまり、これを時系列でまとめると以下のようになります。

痛み

反応と体性感覚(痛みやチリチリ感など)は比例します。つまり、反応が大きいほど、痛みは増幅する傾向があります。

そして、反応の大きさは、その前段階の判断に左右されます。入力された情報をどのように判断するかにより、反応が変わってきます。

それでは、反応を小さくするためには、どのように判断すればよいでしょうか?

それは、ずばり「感情移入しない」ということです。情報に対して感情移入すると、たいがい感情は増幅していくからです。

つまり、科学者のような目で淡々と情報を観察するということです。もし、これが完璧になされれば、反応はストップします(従って「痛い!」という感情もストップします)。

これ、すべて因果の法則です。

 

 

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